「UST」というステーブルコインの暴落に端を発して仮想通貨全体の相場がめちゃくちゃ荒れています。
CoingeckoによるとDeFiコインは全体的に3分の1の価値まで下落してしまったとのこと。
An index of the top 100 DeFi coins has lost a third of its value in the last seven days, according to CoinGecko.
「Coingecko」より
くしくも私は先日に「USDT」というステーブルコインを購入したばかりです。
今は、積立ステーキングやDeFiで運用中。
参考記事:【USDT購入完全マニュアル】Bybit(バイビット)でUSDTを入手したので手順をくわしく解説します
USDTも安泰ではなく、テザー社が安定的な資産を担保しているかどうかも疑問視されています。
このように相場が荒れている局面では、ピンチをチャンスに変えることもできると思っています。
ふと思い出したのが2008年のリーマンショック。
当時の私は、転職したばかりの会社員の分際でハイリターンな投資に夢中でした。
本業に専念しろよ……
なにやらFXという投資手法だと「スワップ」という金利差を利用した一種のアービトラージで儲けることができるらしい。そんな断片的な知識しかなかもたなかったのに私は高金利のドルをレバレッジ取引をはじめました。
金利差はそれほど高くなかったのですが、確実にスワップとして1日に300円ほど入手できたのです。
これに味をしめた私は「南アランド」や「オーストラリアドル」「NZドル」などの資源国や新興国の通貨も取引しはじめました。そのほうが金利差があったため利益を得られるからです。
これ以上聞くのが怖いわ。
しかし、2008年3月に事態は一転します。
アメリカの住宅バブル崩壊によりサブプライムローン危機が発生。
そのため、ドルだけでなく他の通貨も大暴落することに。
そのときにFXに注ぎ込んだ金額は120万円近く。
レバレッジ取引のため証拠金が不足してしまい追証を求められました。
つまり、追加で証拠金を払わなければ全額を失うことになるのです。
これ以上は続けられないと強制ロスカットを決断。
118万円という大金を1日で失ったのです。
当時の日記をひっくり返して読んでみると、2008年3月の日記に「ドルが95円をつけてびっくり。急落すぎて死亡した」という稚拙な表現がありました。
仕事もプライベートもうまくいかなかった時代なので絶望の深淵を味わいましたね。
でも、生きていただけよかった。
これ以降も何度も投資で失敗したのですが、そこで学んだことは、「ポートフォリオ」と「リスク許容度」の理解度が重要だということです。
このように私はこれまで、FXや株式投資、和牛預託などで何百万単位の損失を被りました。
その時は想像を絶するほどのダメージを受けましたが、当然のことながら自己責任です。
全部自分が悪いのです。
自分の資産に応じたポートフォリオを組んでいなかったこと、自分がどれだけのリスクを負えるかということをまだ理解していないことが敗因のすべてでした。
大反省です。
今の私は、自分の資産を四半期ごとに棚卸しし、どの程度の分散を図るべきかを計画しています。
また、自分の年齢(45歳)と家族構成、ライフプランニングを踏まえた上でどれぐらいのリスクを取って運用できるかということもある程度考えています。
たとえば投資する前にはある程度の損失を見越して「どのくらいのロスなら耐えられるか」を決めています。会計でいうところの「損失計上引当金」みたいなものです。
ここで必要なスキルが「リスク管理」なのですが、だれからも教えてくれません。自分で学ぶしかないの……。
この「ポートフォリオ」と「リスク許容度」が適切ならば、ほぼダメージを受けないはず。
それでも今回の暴落は少しきついですよね。
Amazonの決算も市場予想より悪かったことからアメリカの株価もかなり下げています。
市場が一気にリスクオフのセンチメントに入っていますので、こういうときは日常生活を大切にすることが大事です。
とにかく足下を固めるのです。
会社員で仕事をしている人は仕事のやり方を見直してみるとか、家族を顧みるとか。
静観できる「心の余裕」を持つために、大掃除をしたり人間関係を整理することもおすすめします。個人的には「呼吸法」をマスターすることもいいですよ。
大暴落のときはメンタルを鍛えるいい機会なのです。
修行です。これを乗り越えたらかなり成長できるはず。
もう一つ。
以下を自問自答することが一番重要だったりします。
なにかの目的があって投資したはずなので、当初の目的を思い返してみましょう。
私の場合、「日本円からの分散を図ること」と「ブロックチェーンの理解のため」に暗号資産に投資しました。
この目的はある程度果たせているかと思いますので、大暴落してもそれほどダメージを受けていません。ただ、この機会にもっと基本に立ち返って以下を掘り下げてみるべきと思っています。
また、二次情報だけでなく一次情報から情報を仕入れることも非常に重要です。
たとえば「USDT」であれば、テザー社が本当に信頼できるものかどうかを確認するために公式サイトや関連資料を真剣に読み込むべき。
このような相場のときは勉強するタイミングなのです。
身銭を切っていると特に痛感しますが、このような局面でしか本気で勉強しないので……
ただ繰り返しますが、投資はポートフォリオで分散することが基本なので、過大なリスクをとらないこと。
仕事が手につかないほど相場が気になってしまう人はもう一度、生活を見直すことから始めましょう。
ここが勝負どき!
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