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投資する前に知っておくべきステーブルコインの超基本!3つの種類をざっくり解説。

最近、資産分散のためにステーブルコインをポートフォリオに入れ始めました。

関連記事:ステーブルコインってなに?


ステーブルコインの3つの種類とは?

まずは、2022年6月時点での主なステーブルコインを簡単にまとめてみました。

【コイン名】USDTUSDCBUSDDAIUSDPUST
【発行主体】Tether社Circle社Bynance社(MakerDAO)Paxos社
【裏付け資産】ドルドルドル暗号資産ドルアルゴリズム
【タイプ】法定通貨担保型法定通貨担保型法定通貨担保型暗号資産担保型法定通貨担保型無担保型
【時価総額ランク】1位2位3位4位7位




ステーブルコインは一般的に次の3つのタイプに分類されます。

  1. 法定通貨担保型:アメリカドルや米国債を中心とした手堅い資産が担保となっている。
  2. 暗号資産担保型:暗号資産が担保となっている
  3. 無担保型:担保を利用せずアルゴリズムなどの仕組みをつかってコインを発行している

担保の種類によって区分しているわけですね。
そして、法定通貨を担保とするUSDTUSDCは時価総額も大きい!


CoinGeckoより。時価総額ではUSDT,USDC,BUSDがダントツ!



「法定通貨担保型だけが安心できる!」と思いがちですが、もう少し調べてみる余地はありそう。

今回は、ステーブルコインについての3つのタイプについて述べます!


「法定通貨担保型」ステーブルコインの欠点とは?

まず「法定通貨担保型」はアメリカドルや米国債が裏付け資産となっています。

たとえばUSDTの場合、前回の記事でみたように発行体のテザー社はUSDや米国債、CPなどを担保として保有していることがわかります。



法定通貨担保型にはなにか欠点はないの?



いい質問ですね!

この回答はつぎの一言につきます。



カウンターパーティリスクがある!



カウンターパーティリスクとはなにか?
定義としては以下になります。

取引相手の信用リスクのこと。
外国為替取引やデリバティブ取引で、相手先の金融機関のことを「カウンターパーティー」と呼びます。取引所を介さずに直接取引を行うことから、カウンターパーティーがデフォルト(債務不履行)に陥ると、損失が発生する可能性があります。このため相手先の信用度が取引に絡むリスクになるとされています。

金融・証券用語解説


つまり、発行体が債務不履行になったり倒産したりすると、発行したコインも価値が大きく毀損します。

たとえばBUSDの場合、発行体は仮想通貨取引所BINANCEとPaxos社です。

BINANCEは世界最大級の仮想通貨取引所ですが、絶対に安泰とは言い切ることはできません。
今後の地政学を考えると「香港」という立地も考慮するべきですし、クリプトの規制による影響も想定しておくべきでしょう。



「暗号資産担保型」ステーブルコインとは?

暗号資産担保型の通貨についても少し触れておきます。
(ここでは「DAI」をとりあげます。)

DAIを理解するにはまず「MakerDAO」というプロジェクトを知る必要があります。


MakerDAOは「世界経済に金融の安定性と透明性をもたらす」ことを目的としたプロジェクトで、米ドル価格に擬似的に連動する暗号資産(仮想通貨)であるダイ(DAI)を誰でも発行できるプラットフォームを提供しています。

MakerDAOプロジェクトでは、ダイ(DAI)以外にもメイカー(MKR)という暗号資産(仮想通貨)が利用されています。メイカー(MKR)は、ダイ(DAI)を発行・管理する分散型アプリケーション「Makerプロトコル」のガバナンストークンとしての役割を担っています。


一方ダイ(DAI)の場合、新規発行はMakerプロトコル内にあるスマートコントラクト「Maker Vault」を通して行われます。ダイ(DAI)の発行を希望するユーザーはMakerプロトコルにアクセスし、ETH、BAT、USDCなど、プロトコルにより承認されたイーサリアムベースの資産を担保としてロックすることでダイ(DAI)を発行することができます。

https://coin.z.com/jp/corp/information/dai/


いろいろな固有名詞がでてきますが、個人的には以下の理解だけで十分とおもいます。


DAIは誰でも発行できる画期的な通貨!
ただ、発行するためには暗号資産を担保として預けないといけない。




「無担保型ステーブルコイン」とは?

最後に「無担保型」ステーブルコイン。

無担保型ステーブルコインは、価値の裏付けに法定通貨や仮想通貨の担保を必要としません。
担保によってではなく、市場の需給に応じて供給量をプログラムで調整することにより、価値を一定に保ちます。


このあたりは私も勉強中です!


USTの事例で考えましょう。

USTの価値が高すぎてしまった場合、供給量を増やして1枚あたりの価値を低下させます。
一方、USTの価値が低くなりすぎた場合には、バーン(焼却)などを介して供給量を減らし、価値を上昇させます。

実際にはトークンであるLUNAの供給量を調整するわけですが、そもそもトークンの需要というのは直接的にコントロールすることはできません。そのため、供給量を調整することで価格を安定化させるのです。


やっていることは日銀に似てますね。


ただ、日銀が発行する法定通貨とはちがうところがあります。
ステーブルコインに関しては規制が整備されていない状態なので、空売りとかしまくって価格をハックできるのです。
仕手筋もインサイダー取引もなんでもあり状態。

さすがにアメリカの規制当局も動いていますが、現時点では「無担保型」コインについては初心者が手を出すべからずと思ってます。

今後の私のステーブルコイン戦略

余談ですが、私はUSDTを少額で運用しています。

関連記事:暗号資産で利子をもらえる「積立ステーキング」とは?実際にやってみて気づいた最大のメリット。




USDTは一時期ドルペッグがはずれて不安になりましたが、現時点(2022年6月)は比較的安定しています。



ただ、今後はUSDTをUSDCへと変えようかと検討しています。
発行体(テザーとCircle)を調べてみると、テザー社への信頼がまだ弱いんですよね。



今はクリプトウィンター(仮想通貨冬の時代)なので、
今のうちにできるだけ研究しておきます!




この記事を書いたのは私です

ケンタ
ケンタ
1級ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士。
【経歴】1977年兵庫県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、多種の業界で管理部門をほぼ経験しました!(IT、経理、経営企画、財務、人事、マーケティング)
【得意分野】人生設計やプラン作成、分かりやすく説明したいです。
【趣味】カフェめぐり(日本全国のスタバ旅など)グルメ、ストイックな勉強。

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