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FP3級からFP1級まで独学ストレート合格したい人への個人的アドバイス!よくある質問5つに対して回答します。

行政書士の試験が終わり、一段落つきました!
そこで、勉強方法についてよく質問されることをまとめておきます!
今回はファイナンシャルプランナー編。

行政書士試験まであと1ヶ月
勉強が楽しかった日々


過去に同じような記事を書きましたが、今回はよく相談されるテーマについてまとめました!

過去記事:働きながらFP1級を独学で一発合格した個人的な勉強方法



①FP3級の勉強順番は?

FP3級から学習して将来はFP1級を目指します!
どのような順番で勉強すればいいの?

これ、これが重要!
テキストの順番通りに「ライフプランニング」から学習する人が多いですが、これは悪手だと思っています。
なぜなら、しょっぱなから最難関の法律のひとつ「社会保険」を学習することになるからです。
これはハードルが高すぎる!

それではどれから優先的に学習すればいいの?


ズバリ、「タックスプランニング」から学習した方がいいでしょう。
まずは「所得税」からです!

その理由としては2つ。

  • ①重複する分野がかなりあるから
  • ②所得税の基本が分かっていないと、他の分野の理解が難しくなるから

販売中の拙著でも解説していますが、「タックスプランニング」はすべての科目の基本となっています。

以下のリストをご参照ください。

FP6科目のマトリックス表
FP6科目のマトリックス表

これは私が作成した「各分野の相互関連表」になります。
これを見ると、「タックスプランニング」はすべての他の科目に共通していることがわかります。

一方、「金融」や「リスク管理」は相互関連性をあまり持たない「単独科目」であるといえます。
そして、「不動産」と「事業承継」はある程度関連性があるので、セットで学習すると効率が良いでしょう。



その際、「そもそも『相続』は、現金ではなく株式や不動産で残すことが鉄則である」ことを念頭において学習しましょう。


もしFP1級まで学習がすすむと、「リスク管理」(保険)の問題は配点上低くなります。
そのため、仕事面で「保険」を専門的に学習しないでよいならば、後回しでよいでしょう。

さて、まとめると「タックスプランニングから学習する」こと。
そうすると、他の分野の理解がしやすくなります。 まずは、「税金の計算の仕方」「所得控除と税額控除のちがい」などの理解から始めましょう!

特に所得控除を知っておくと、実生活にも活かせて後々活躍しますしね。



関連記事:FPの勉強は「タックスプランニング」から始めるべき3つの理由


②FPの「学科」「実技」どっちを先に勉強すべき?

FPって「学科」と「実技」の2つの試験形式があるけど、どっちから勉強したほうがいい?

ファイナンシャルプランナー試験に特有の質問ですね。
FPの試験は「実技」と「学科」の2種類がありますが、「実技」から勉強した方が効率がよいと思います。 なぜなら、「実技」は具体的な問題形式となっているため、イメージがしやすいからです。

多くの受験生は学科から勉強をスタートしますが、参考書を読んでも具体的なイメージがわきにくいことが多いものです。そこで頓挫するケースも多く見受けられます。全体像がわからない科目があれば、「実技」の学習から始めた方が、「学科」の理解にもつながりやすいのです。

とくに「不動産」と「相続」
この2つは、テキストを読んでも頭に入らないトピックが多いので、「実技」でイメージをわかせることをおすすめします。



③どれくらい勉強時間をとればいいの?

ほとんど勉強しなくてもFP3級には合格できそうです。
その後、FP1級を目指すのですが、どれくらい勉強すれば良いでしょうか?


いいですね!ただ、ここからは少し厳しいお話になります。
FP3級や簿記3級までは「ノー勉」で合格することも可能です。
しかし、2級1級まで進むことが前提であれば、「日常生活にどのように勉強時間を組み込むか」がポイントになってきます。

私の事例でいうと、FPの独学を開始したのが7年前ほどでした。
その時は、勉強の仕方もわからず闇雲に勉強していたため、自分の勉強スタイルが確立するのに3年かかりました。効率的とは言えませんよね。でも、いちど学習習慣が付くと、意志に頼らずに勉強を継続することができるのです。

皆さんのお話をうかがっていると、勉強の習慣をつける前に挫折することが多いようです。
なぜ習慣化できないのでしょうか?



それは、勉強する「場所」と「時間」を固定していないからです。
逆に言うと、時間と場所を固定していれば、習慣化が容易になります。

私も一時期は朝3時起きで自宅で勉強し、8時からは喫茶店で、ランチ後は会社近くの公園で参考書を読んでいました。

ここまではストイックすぎるのでおすすめできません。


習慣化については、ジェームスクリアーの複利で伸びる1つの習慣」という本でわかりやすく解説されています。

もし、勉強のモチベーションがわかない場合は、当面の目標を設定することから始めるといいと思います。 ズバリ、「FP3級90点以上」を目標にすると良いでしょう。


なぜなら、FP3級は全ての基礎だからです。
提案書を提出してFP3級をとばしてFP2級から受験する方法もありますが、このコースも挫折する方は多いのです。
むしろ3級から始めて基礎を完璧に固める方が伸びシロが高い。

私も提案書を提出して、FP2級から始めたことがありますが挫折しました。
FP3級で基礎固めをすることを決めると、後々の理解度が高くなったものです。

なので、まずはFP3級90点をターゲットにして、1日「どこで」「いつ」勉強に費やすかを決めてはいかがでしょうか?



④簿記2級とFP3級を一緒に勉強するのは非効率ですか?

簿記3級をすでに取得したので、簿記2級とFP3級の両方を合格することを目指しています。両方を一緒に同時に勉強するのは効率が悪いでしょうか?



3つのシナリオが考えられます。

  • (シナリオ1) 簿記2級の商業簿記とFP3級を並行学習する
  • (シナリオ2) 簿記2級の工業簿記とFP3級の並行学習する
  • (シナリオ3) FP3級の勉強試験が終わってからまとめて簿記2級の勉強にとりくむ。

私がオススメなのは、(シナリオ2)もしくは(シナリオ3)です。

工業簿記は慣れていくとクイズのような感覚になります。
さらに、左脳を使うため気分転換になりえます。

比較的暗記事項の多いFPの学習をメインにしながら、クイズ感覚で工業簿記に取り組む方式が理想ですね。

工簿は難しくて、クイズになりません……。


そりゃそうですね!
もし工業簿記が気分転換になりそうにない場合、(シナリオ3)を採用しましょう!
確実にFP3級を取得してから簿記2級にチャレンジしたほうが頭の中が整理しやすいはず。

ちなみに、(シナリオ1)を おすすめしない理由は「商業簿記のボリュームが多く、まとまった時間が必要であること」「そもそも簿記はFPとの関連性がほとんどないこと」ですかね。


ちなみにご参考までに私の行政書士の学習方法について書きますね。
わたしは1日に3つの「スロット」を設けていました。

「スロット」について補足します!
前述のように、わたしは「場所」と「時間」を固定して45分の時間割を組んでいました。その一コマを「スロット」と呼んでいます。

行政書士は、おおざっぱにいうと「憲法」「行政法」「民法」「会社法」「基礎法学」「基礎知識」と多岐にわたりますが、私はこれを「行政法」「民法」「その他」の3つに分けました。
そして、1日にそれぞれ1コマずつを勉強するように努めたのです。


たとえば、朝に「行政法」、お昼休みに「民法」、夜に「その他」のスロットを設定。
すると、理論的には一日に3科目を同時並行的に学習できます。

スロットごとに場所や時間が変わるため、頭の切り替えもしやすいのです。


⑤FP3級で参考になる本や参考書は?

おすすめの参考書やテキスト、問題集はありますか?


FP3級に関していうと、参考書よりも問題集をベースにして勉強したほうがいいと思います。

皆さんがよくやる学習方法として、「まず最初にテキストを熟読してから問題演習をする」という順番で取り組もうとします。

しかし、これは長続きしません。
テキストを熟読してノートにまとめて書くことは自己満足につながりますが「問題を解くスキル」という点では効果は薄いです。(わたしが実証済みです……)


そこで、おすすめの学習スタイルは以下になります。

①テキストをさっと一読して概要をつかむ
②問題演習して、自分がわかりにくい部分をつかむ。
③問題集の解説をじっくり読む。
④不明点や試験に出る重要部分だけテキストを読む。

FP3級については、参考書は一冊にとどめておき、あとは問題演習を繰り返す。
学習に対する飽きも予防できます。

さて、問題集選びなのですが、「解説が充実している問題集」を選ぶべきだと思います。
問題数が多くても、それを解いていく中で「なぜこの解答になったのか?」というプロセスがわからなければ、本試験の問題に応用できません。

手前味噌ですが、私はそのような観点で電子書籍(Kindle)で「FP3級問題集(実技)」「FP3級問題集(学科)」を出版しています。
まだ解説が上手ではないかもですが、 少しでも参考になれば幸いです。


それでは、まずはFP3級を90点で合格して自信をつけましょう!


この記事を書いたのは私です

ケンタ
ケンタ
1級ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士。
【経歴】1977年兵庫県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、多種の業界で管理部門をほぼ経験しました!(IT、経理、経営企画、財務、人事、マーケティング)
【得意分野】人生設計やプラン作成、分かりやすく説明したいです。
【趣味】カフェめぐり(日本全国のスタバ旅など)グルメ、ストイックな勉強。