事業計画を書く前に、まず試したことがあります。
過去の採択者一覧を分析してみることです。
まずは「Claude」に直近のリストだけを読ませてトレンドを追うことにしました。
採択案件2,039件を自分の目で追うのはとても無理なので、分析はAIに任せ、出てきた結果をこちらで確認する。
そのやり方が、なかなか面白い結果を教えてくれました。
ちなみに、今回は「全体の傾向」だけ把握したいので、絶対にAIに作業をさせるべきとあらためて実感しましたね。
もしハルシネーションが存在しても影響は少ないですし、2000件超の情報を人間が分析するなんて効率悪い!
小規模事業者持続化補助金〈一般型〉は、採択者の一覧がPDFで公開されています。

今回対象にしたのは、関東8都県分の2,039件(東京1,123・神奈川302・埼玉190・千葉186・群馬88・栃木72・茨城58・山梨20)。
PDFのページにすると、51ページあります!
このPDFをテキストとして抽出し、事業名をテーマごとに分類する作業を「Claude」にやってもらいました。
出てきた集計結果をわたしがざっと確認。
ここから見えてきたのが、ちょっと意外な結果でした!
まず気になっていた数字からみてみます。
関東の2,039件のうち、行政書士事務所の採択はなんと9件だけでした。
割合にすると、0.4%です。
士業・コンサル全体まで広げると43件(税理士事務所、社労士法人、経営コンサルなど)。それでも全体の2%ほどにすぎません。
行政書士という業務の性質上、「販路開拓」という枠組みに乗せにくいのかもしれません。
ただ、採用案件が実際に9件あるということは、乗せられないわけではないのです。
そこで、せっかくなので9件全部の事業名を確認してみました。
(事務所名は念のためイニシャルに置き換えています)
| 事務所 | 補助事業名 | テーマ |
|---|---|---|
| A事務所 | 保証人業務や相続業務の、相談会・LINEによる認知拡大事業 | 相続 |
| B事務所 | 郵便局を活用した単身女性高齢者向け相続支援 | 相続 |
| C事務所 | 「紙芝居セミナー」の戦略的広報による相続案件の販路開拓事業 | 相続 |
| D事務所 | 湘南エリアにおける生前対策相談促進事業 | 生前対策 |
| E事務所 | 在留資格継続支援パッケージ導入に伴う外国人顧客の販路開拓 | 外国人 |
| F事務所 | 国際結婚トータルサポート事業への転換に伴う販路開拓 | 外国人 |
| G事務所 | 年700件の入札支援ノウハウによる全国展開と雇用安定化事業 | 入札 |
| H事務所 | 行政書士事務所の業務体制整備と顧客獲得強化事業 | 体制整備 |
| I事務所 | 業法改正を契機とした士業連携による補助金支援体制構築事業 | 補助金 |
9件中4件が相続・生前対策。
「補助金支援」をテーマにした事務所は、9件のうち1件だけでした。
全てにあてはまるわけではないですが、事業名をみるとある共通点があります。
「郵便局を活用した」「紙芝居セミナー」「年700件の実績」のように情景が浮かぶ固有名詞が入っているのです。
「相続支援を頑張ります」ではなく、「何を使って、誰に届けるか」まで書いてあるほうが強い。
これ、審査する側の目線に立てば当然ですね。
抽象的な事業名より、絵が描ける事業名のほうが、内容を信じてもらいやすいと思います。
行政書士の話から少し離れて、全体の傾向も拾っておきましょう。
「販路開拓」は、ほぼ定番として使われている印象ですね。補助金の趣旨にそのまま乗っかっている感じですね。
一方で「補助金・資金支援」をテーマにした事業は、2,039件中たったの2件!
行政書士業界の得意分野のはずですが、事業計画のテーマとしてはほとんど選ばれていません。
穴場テーマなのか?
それとも、単に採用されにくいテーマだからなのか?
ここは慎重に見極めたいところです。
ついでに、「創業型」の採択リストも「Claude」に見てもらいました。
対象は関東の223件。行政書士事務所の採択は以下の3件で、比率にすると1.3%です。
| 県 | 事業者 | 補助事業名 |
|---|---|---|
| 神奈川 | J事務所 | 秦野市におけるエンディングノート活用相続相談導線構築事業 |
| 神奈川 | K事務所 | 受注につなげるデジタル導線構築事業 |
| 神奈川 | L事務所 | 横浜湘南地域の補助金申請・外国人手続きのトータルサポート |
一般型の0.4%と比べると、数字としてはこちらのほうが高くなっています。
母集団自体が小さいので単純比較はできませんが、気になる差ではあります。
この件については、また別の回で掘り下げて書く予定です!
ここまでの数字を、自分の事業計画に照らして考えてみました。
行政書士の採択は9件しかなく、そのうち相続・生前対策が4件。
これは裏を返せば、相続をテーマにした事業計画は、審査に通る前例があるということ。
一方で、補助金支援をテーマにした計画は、前例がほとんどない。
前例が多いテーマを選ぶべきか、前例が少ないテーマで勝負するべきか。
これは、次回以降の「テーマ決め」の話につながっていきます。
今回は数字だけ並べましたが、この数字をどう解釈して自分の計画に落とし込んだか、次回以降に書く予定です。
なお、今回の集計はあくまで「Claude」による事業名の文字列分類です。
実際の事業内容とはずれがあるかもしれませんし、対象も関東ブロックのみ。全国の傾向とは違う可能性がある点は、先にお断りしておきます。
それでも、2,039件をAIの目で確認できた事実は大きい。
補助事業の「テーマ決め」は、この数字も参考にしながら検討したのです!
