千葉県市川市にて「独立系FP」として活動する行政書士事務所代表のブログサイトです!

現代社会の「生きづらさ」と向き合わざるを得ない「死んだら無になる」という小説

わたしは、ふとした瞬間に「生きづらさ」を覚えることが多々あります。
そんなわたしに共感した人には、西村亨著「死んだら無になる」という小説をおすすめします。

「死んだら無になる」西村亨


とかく、自分と重ね合わせるところが多い小説でした。


社会の周波数に合わせられない「不器用さ」

とかく現代は生きづらい。
社会の変化もあるでしょうが、わたし自身が集団活動を苦手としているからかもしれません。
空気を読みすぎたり、逆に全く読めなかったりと、周囲の「周波数」をチューニングするのが難しいのです。

そんな折に、何気なく読み始めた「死んだら無になる」という小説では、主人公がわたしのようなキャラクターだったのです。

主人公は39歳にしてジョギングを始めたり、野球ボールで壁当てをしたりして、自分を鍛え直そうとします。


しかし、現実は非情。

公園で出会った老人に押し付けがましいアドバイスをされ、やる気を削がれて断念。
図書館では、若者に順番を割り込まれ勇気を出して文句を言えば、逆に自分が不利な展開に追い込まれる始末。

とにかく今の社会を泳ぐための「ヒレ」を、彼は持ち合わせていない。
わたしもこの「ヒレ」をもっていません。

彼の不器用な振る舞いには、胸が締め付けられるような共感を覚えました。



更年期障害ってこうなるよね。

不安定な日々を過ごす中で、主人公は体調の変化にも見舞われます。

そんな不安で鬱々した日々を過ごすうち、私はついに更年期障害を発症した。

急な動悸に襲われたり、神経がむき出しになったみたいに過敏になり、それまでに増してルールを守らない人間に対し過剰にイライラするようになった。ルールを守っている自分がなぜこんな気持ちにさせられなければならないのか。

私はもうそんな奴らに譲りたくなかった。ルール以上のことを求められるのも嫌だった。横断歩道を渡る際に車に待た私はもう頭を下げることも小走りになることもしたくなかった。

あるある!

この「ルールを守っている自分が、なぜ損をしなければならないのか」という怒り。
正義感がつよくて、真面目に生きようとする人ならではの「あるある」ですよね。

「車を待たせて小走りになる必要はない」って細かいけど、すごいよくわかる。



瞑想合宿で出会った「悟れない自分」

さらに、共感したのが「瞑想合宿」のシーンです。
「これ以上社会で生きていくのが困難!」と悟った主人公は、人生を打開するため、10日間の「瞑想合宿」に参加することを決断。


わたしも過去いちど寺の座禅道場に参加したものの、
つらくて泣きそうになったので気持ちよくわかります。

「修行の末に何かをつかみたい」と必死になる彼の気持ちたるや。

しかし、結局のところ、彼はつぎのような帰結を辿ります。

「自力では悟れぬものと悟りたり」

親鸞のその言葉が不意に頭に浮かんだ。なぜ今の今まで忘れていたのか、親鸞でさえ悟れなかったのに、自分ごときが悟れるはずがなかった。

なんて大それた夢を見てしまったんだろう。私は自分のうぬぼれと浅さが恥がしくて仕方なかった。

全く何も得られぬまま、社会に戻ることを考えると怖かった。また、イライラを抱えながらあの場所で生きていたら、近い将来、突発的に他人に暴力を振るってしまい、破滅するのは目に見えていた。

修行の末に行き着いたのは、悟りではなく「自分の浅はかさ」という絶望でした。

社会に戻れば、またイライラした日常が待っています。
追い詰められた彼は、突拍子もない方向へと意識を転換させました。

「私は瞑想は完全にあきらめするように、他のものに意識を向けるしかなかった。

恋。

それがぱっと頭にひらめいたのは、至極、当然の成り行きだったのかもしれない。

〜

対象者はもちろんあの女性。

忘れじの君ならぬタオル地の君。

それから私は彼女を愛することを、自身にとっての悟りだと位置づけ、その気持ちの高まりだけを目指すよう努めた。

瞑想なんてもうどうでもよかった。座禅を組みながら、私はずっと彼女のことを考えていた。」

これ、おもわず笑ってしまいました。

本来の目的である「瞑想」を放棄して、合宿所にいた女性への「恋」に逃避する、この情けなさこそが人間ですよね。



不器用でもいいじゃないか、というけれど。

不器用でもいい、社会のルールに馴染めなくてもいい。

とかみんないうけれど、実際にこうした生きづらさを抱えながら生きていくのは大変ですよね。

そんなときは、この小説を代理経験として慰めとしましょう。
自分の性格を俯瞰できて、すこしスカッとするはずです。


ラストシーンはもう身も蓋もない感じになりますが、
それも含めて楽しんでください!


「死んだら無になる」西村亨


🌿 わたしの活動について

これまでの人生経験をもとに、「シロベース行政書士事務所」を開業しました。

わたしのテーマは「制度を理解して人生の次の一歩を支えること」。
人生の転機に関わる分野に取り組みたいと考えています。

  • 外国人の在留資格などの国際業務
  • 補助金・助成金の活用支援
  • 遺言書・エンディングノート作成サポート

これらの制度は難しく見えますが、知っている人にとっては「強力な味方」になります。
行政書士としての活動の様子は、これからも順次発信していきます!


📘 Kindle著書について

これまで18冊の電子書籍を出版しています。
人生や資格をテーマにして、FP・宅建士・行政書士試験対策、旅の記録、断薬の体験記などを執筆しています。
ご興味があれば、「わたしの活動紹介」をぜひのぞいてみてください!

👉 Kindleなど各サービスの詳細や最新情報は以下でまとめています。


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この記事を書いたのは私です

ケンタ
ケンタ
行政書士・1級FP技能士・宅地建物取引士
「複雑なしくみをわかりやすく」をモットーに、お金と人生の実践的な情報を発信しています。
2026年9月、千葉県市川市に「シロベース行政書士事務所」を開業(行政書士登録番号 第26103250)。会社員時代は約20年にわたりIT・経理・財務など複数業界の管理部門を経験。Kindleでは18冊出版しています!

▶ 詳しい経歴はこちら:プロフィール
▶ 事務所サイトはこちら:シロベース行政書士事務所