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「滅茶苦茶」という小説で50歳のリスクを知る。

今日は「滅茶苦茶」というタイトルの小説をご紹介します。

コロナ禍でどん底に陥った3人のエピソード。
登場人物の3人ともなかなかの不幸に見舞われます。まさに滅茶苦茶。

30代女性の今井美世子は中国人とマッチングアプリで出会い、とんでもないことになってしまう。
高校生の二宮礼央は不良になってしまった旧友と再会し、 あらぬ方向に向かってしまう。
老朽化したラブホテルを継いた中年男の戸村茂一はコロナ不況の煽りを受け、違法な方向に向かってしまう。

まさに滅茶苦茶!

最後は3人がひょんなことで合流することになるのですが、、続きは本編をご覧ください。


中年になると詰みやすい

私が 一番共感をしたのは中年男である戸村茂一です。

昭和47年生まれとあるので、現時点で52歳くらいの設定。
読みすすめると52歳とはおもえないほどのけっこうな中年ぶりです。

というのも茂一は感情の起伏が激しい!
車を運転しているときに軽くあおってしまったり、癇癪を起こしたり、不安にさいなまれて夜中眠れないこともある、といった男性更年期障害のご様子です。

そんな茂一ですが、知り合いである恵にそそのかされて、コロナ持続化給付金の不正受給を手助けしたり、売春の斡旋に手を染めてしまいます。

恵はこう言います。

「わたしはね、覚悟を持ってやってるの。法に触れることかもしれないけど、悪いことなんてこれっぽっちも思ってないの。だって、コロナ禍対策で打ち出される政策って、結局のところパフォーマンスで、お偉いさんや大きい会社が中抜けして儲けてるだけじゃない。私たちがちょろまかして得た何百倍もの金をね。
だいいちこの売春ビジネスなんかが成り立つのも、そうやって上級国民ばかりおいしい思いをして、下々にはお金が行き渡らないからでしょう。女が身体を使って稼ぎに出るのは国が助けてくれないからよ。私はそういう弱者のサポートをしてあげてるだけ」

なかなか無理がある言論ですが、わたしは共感する部分もありました。

コロナ禍で利得を得たのは結局のところ、政治家や企業経営者などの既得権益層だけですしね。
ただ、法を犯すのは悪手です。
茂一は警察に任意同行されることになり、家族とも折り合いが悪くなり、自殺を考えるほどになります。

茂一はこう言います。

「ニュースじゃほとんど扱われないけど、日本の自殺者で一番多いのは中年の男なんだってさ。
昔はどうしてかなって不思議に思ってたけど、自分がおっさんになってみてわかったよ。中途半端に残された人生だからこそ辛いのさ」


最近になって、この心情もわかるようになってきました。
ミドル男性独特の孤独感は決して誰にも共有できないものがあるのです。


5年後に戸村茂一にならないためにするべきこと

この本で痛感したのは2つ。

まず、めちゃくちゃな状況になっても、取り返しのつかない事態に落ちないこと。
逮捕されたり、殺人を犯したり、自殺したりしない。
すなわち、自己コントロール力ですね。
どんなに状況が厳しくなっても、自暴自棄に陥らないメンタルを鍛錬しなけばならない、と思いました。

もう1つ重要な事は訴訟リスクです。
50年も生きていれば訴えるだけでなく訴えられるリスクもあります。
加害者、被害者両方になるリスクを管理しなければなりません。

そのために、民法や刑法など最低限の法律を学び、リスク軽減の必要性を思う今日この頃です。


行政書士の勉強を通じて、いっそう法律リスクの重要性を思いしっています……


隙間時間にぜひどうぞ。

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この記事を書いたのは私です

ケンタ
ケンタ
1級ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士。
【経歴】1977年兵庫県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、多種の業界で管理部門をほぼ経験しました!(IT、経理、経営企画、財務、人事、マーケティング)
【得意分野】人生設計やプラン作成、分かりやすく説明したいです。
【趣味】カフェめぐり(日本全国のスタバ旅など)グルメ、ストイックな勉強。