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職業訓練校を選ぶ前に必ず「支給残日数」だけはチェックしよう!


先日、ある質問を受けました。


ああ、職業訓練校に入りたいけどどうやら難しいみたいです。


なぜですか?

失業保険(基本手当)の受給期間が終了してしまうからです。
申込みはできるけど、基本手当の延長はできないらしいです。

なるほど。
「支給残日数問題」ですよね……

前回まで「職業訓練校」について説明してきましたが、一点補足しておきます。
それは「事前に訓練開始日における支給残日数を確認しておくべき」ということです。


なぜ「支給残日数」を確認しなければならないのか?

職業訓練校のメリットの一つとして「基本手当の延長ができる」があります。
たとえ基本手当の支給対象期間外であっても、訓練期間中は失業給付を受給できるのです。
すごいメリットですよね。

【参考記事】「職業訓練校」のここがすごい!経験者しか知らない3つのメリットをじっくり解説


ただ、注意点があります。「訓練開始日に支給残日数が一定以下である場合、基本手当の延長を受けることができない」ことです。

それではどのようにして支給残日数をチェックすればいいのでしょうか?

必要支給残日数テーブルは必ず確認しよう!

まず、大前提として「給付日数」は離職理由や年齢によって異なります。
たとえば会社都合退職と自己都合退職とでは会社都合のほうが給付日数が長いですし、高年齢のほうが給付日数は長いです。

これは感覚的にわかりますよね。


そして、職業訓練校のルールでは「所定給付日数」と「給付制限の有無」によって支給残日数が決まります。現時点では以下のようなきまりになっています。

職業訓練校における必要な支給残日数のテーブル
(表1)必要支給残日数テーブル

「北海道ハローワーク」より引用


この支給残日数テーブルは貴重です!
自分で把握しづらいので、これをもとに自分の必要支給残日数を確認しておきましょう。


「所定給付日数が90日、給付制限あり」のケースでは?


たとえば以下のケースを考えましょう。

所定給付日数:90日

給付制限:あり


この場合、(表1)から、失業給付の延長を受けるには支給残日数が「31日」以上が必要となります。

職業訓練校における必要な支給残日数のテーブル



次に「いつまでに訓練開始日があればOKか」をタイムテーブルで整理してみましょう。
「6月21日から9月20日」まで90日間の支給対象期間がある場合は図にするとこんな感じです。

(図2)給付日数が90日で支給制限期間がある場合の事例



先ほど確認したように必要支給残日数は「31日」。
したがって、支給対象期間が終了する「9月20日」の31日より前に訓練開始日があればOK(基本手当を延長できる)です。

つまり、この例では「8月21日」が分水嶺!

8月21日までに訓練がスタートしていれば、基本手当などの失業給付をもらいながら職業訓練校に通うことができます。しかし、8月22日以降が訓練開始日だと失業給付はもらえません。

このように事前準備として、支給残日数をきちんと計算しておかないといけないのです。

職業訓練校のコースを選ぶ前に、図2のように簡単なタイムテーブルで整理しておくといいですよ!


(注)所定給付日数と必要支給残日数については、改定などにより変更があるかもしれませんので、事前に必ずハローワークに確認しましょう。


支給残日数が足りなくても職業訓練校には申込みできるが。

もちろん、支給残日数が足りなくても職業訓練校には申込みすることはできます。
その場合、2つのデメリットがあることを認識しておきましょう。

  • 基本手当が支給されない
  • ハローワークから受講指示が得にくくなるかもしれない


「失業給付をもらえなくてもいいからそのコースに通いたい!」という強い意志がある場合をのぞき、経済的サポートがない状態で職業訓練校に通う必要はないかもしれません。

そのかわりといってはなんですが「求職者支援訓練」という制度を検討してみてはどうかと思います。



関連記事:いざというときのために知っておきたい「求職者支援訓練」というセーフティネット


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この記事を書いたのは私です

ケンタ
ケンタ
いまは兼業会社員ですが、2025年中に行政書士事務所を開業予定!
【経歴】1977年兵庫県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、多業界ですべての管理部門を経験しました!(IT、経理、経営企画、財務、人事、マーケティングなど)
【保有資格】1級FP技能士・宅地建物取引士・行政書士試験合格(2024年)・HSK2級・TOEICそこそこ。
【得意分野】人生設計。計画立案。ライティング。図解。
【趣味】カフェめぐり。グルメ。勉強。旅。表現。