私はときどき「自分の死に方」を想像するのですが、一番イヤなのが「痛みをともなう死に方」です。とくに拷問の描写などを本で読むと悶絶します。
痛みについて考える機会……今回紹介する本はこちらです。
アメリカの医師、モンティ・ライマン先生による本書。
通読に約2週間かかりましたが、それくらい内容が濃くて、読み応えたっぷりです。
脳科学の視点から「痛みとは何か?」を掘り下げているのですが、特に面白かったのは「いかに脳をだますか?」という話です。
本書によると、体に損傷がないのに脳が「痛い」と感じることがあるそうです。
つまり、痛みの正体は「脳の錯覚」である可能性もあるということ。
この錯覚をコントロールするために、「自分の脳をうまくだます工夫」が必要になるのです。
わたしもこれまで「痛み=体の損傷」だと思っていました。
じつは「痛み=脳が作る感覚」だと考え直す必要がある、と本書は説いています。
「痛みは身体組織の中で作られ、脳によって感知される」という時代遅れで間違った見方が信じられているが、「痛みは脳が作るものであり、私たちの安全装置兼守護神であり、組織損傷の通報者ではない」という最新の痛みの科学に根ざした見解に改めるべきなのである。
痛みは、脳による「安全装置」であり、「守護神」のようなもの。
体からの単なる通報ではなく、脳が「今、危険だぞ」と判断して作り出すシグナルなのです。
ダイナミックな発想の転換が必要ですが、痛みはわれわれ人間の味方なのです!
痛みで苦しんでいるときはそんなことを考えませんよね。
だからこそ、普段から読書でイメージすることが大事かと。
西洋医学では一般的に痛みが出たときには「鎮痛薬」が使われますが、本書では「実はプラセボ的な効果に過ぎないケースもある」とさえ言及されています。
では、薬以外になにが痛みに効果的なのでしょうか?
本書では、痛みを和らげるための方法として、
などが紹介されているのですが、なかでも私が驚いたのが「編み物」が効果的だということ!
なぜ編み物が良いのかというと、
「編み物=運動+刺激豊かな環境+社会との関わり」
という形で、身体・脳・社会性の3つをうまく刺激できるからだそうです。
リズミカルな反復動作がセロトニン(幸福ホルモン)を促し、パーソナルスペースを緩やかに広げ、痛みから注意をそらし、社会的にも繋がれる効果も期待できるのです。
その結果、痛みの感覚が薄れるのです。
しかも、安くて持ち運べて、コミュニケーションのきっかけにもなる。
編み物は趣味としてもアリ!です。
わたしが特に印象的だったのは、ハンセン病医師のポール・ブランドの言葉でした。
「私が直面したのは、どうにかして痛みを回避しようとする社会でした。
快適な生活を送っているはずの人たちが、痛みに対する耐性が乏しく、精神的ショックをより強く受けていたのです。」
著者も以下のような指摘をしています。
欧米社会が「快楽こそが善」という価値観を持ち、私たちは痛みと共に生きることが下手になってしまった
たしかに。
これは決して痛みだけの話ではなく、テクノロジーが進化した現代社会全体にも言えることかも、と思いました。
AIのおかげで昨今の人類は、複雑な思考から解放されてきました。
しかし、「考えなくてもいい」が増えすぎて、私たち自身の「考える力」が退化してるようにも感じるのは私だけでしょうか??
これからの時代、自分の身体や心は「自分で守る」ことが大事になってきます。
私自身、精密栄養学やストレスマネジメントの勉強を進めながら、このような知識も日々アップデートしていこうと思っています。
「痛み」という根深いテーマを、脳の視点から考える貴重な一冊でした。
かなり骨太の内容ですが、時間があればぜひご一読を!
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