確定申告のシーズンは終わりましたが、来年に向けて確定申告の手順を一度まとめようと思いました。
9年ほど「会社員&個人事業主」として確定申告をしているので、流れは確立できました!
なお、基本的に開業届を出している場合は、「確定申告書B」を使用します。
税務署で用紙を選択するときは注意しましょう!
副業している会社員の方は、確定申告が終わってホッと一息つきたいですよね。
でも余裕があれば、1年間の予算をたててみましょう!
予算を立てていない方は今年こそプランニングすることをお勧めします。
そうすると、年の後半になってあわてて支出を増やすという必要がなくなります。
ビジネスにもよりますが、売上は費用にくらべてコントロールしにくいんですよね。
「売上除外」(売上を意図的に申告しない)などは税務署から厳しくマークされますし。
はやいうちから予算をたてることによって、「何をいつどれだけのお金を使うか」というスケジューリングができるのです。
予算をたてると時間を味方につけることができるんですよね。
確定申告が終わって一息つきたいこの時期ですが、今こそわれわれは、必死で予算を立てるべきです。
もうひとつ準備しておくといいのが月次決算です。
月次決算というと、すごくめんどくさそうですね。
でも、簡単な形式でけっこうです。
私は月の売り上げを手帳に書き込むこと、そして領収証を勘定科目ごとにファイルにまとめているだけです。
欲をいえば、Excelで売上や費用を入力しておくと後々に楽ですが、それでも面倒ですよね。
だから私は3ヶ月に1回に一括でエクセル入力することにしています。
予算と月次決算を作成しておくと、予実管理ができます。
年初に予算を立てて月次で決算しておくと、売上や費用が予算に対してどれだけ進捗しているかがわかります。
そうすると、コストコントロールがしやすくなります。
管理部門を経験していない方はなかなか月次決算や予実管理は難しいかもしれません。
ただ、個人事業ベースであれば弥生会計やfreeeなどを使えば、だいぶ楽になりますよ。
わたしはエクセルのほうが使いやすいのでエクセルで管理しています!
さてここからが本番です。
私の確定申告書の書き方と順番をご紹介しますね。
基本ルールは「書けるところから書く」です。
まずは源泉徴収票をそのまま転記するだけ。
会社員としての給与収入と給与所得、そして源泉徴収税額を書きます。
ここで大事なのは「源泉徴収税額がいくらか」ということです。
税金を喜んで支払うステージではないわれわれにとって「源泉徴収税額からどれだけ還付されるか」が一つのターゲットになります。
そのため、この金額を最初に書いておくことをおすすめします。
つぎに事業所得です。
副業での売上と費用をまとめて収支内訳書を埋めていきましょう。
「控え用紙」を完成させてから、提出用の紙に転記していきます。
まず表面から。
ここには「収入」と「費用」を書き込みます。
原価はかかりませんでしたので、単純に収入と経費だけをここに記入します。
つぎに裏面です。
裏面には上記のように3箇所に記入しています。
まず、売上金額と売上先。
そして自宅を事業で利用した場合、面積按分などによって家賃を経費に含めることができます。
その金額を「地代家賃の内訳」の欄に記入します。
またコロナ禍によって売り上げが極端に減少した場合など、なにか書き込みたい場合は「特殊事情」の欄に書き込みます。
私の場合、売上構成など変化した場合などもこまかく書いていますね。
もし月次決算があると、この収支内訳書の作成がすごくラクなんです。
特に経費に関してはこまめに整理しておくと雲泥の差がでてきます。
事業所得を収支報告書にまとめたら、確定申告書B(第1表)を埋めていきます。
ここには経費を記載する必要はなくて、事業収入と事業所得だけを書きます。
そして、【ステップ1】で記入した本業の給与所得とで合算します。
俗に「損益通算」といいます。
もう皆さんご存知だと思いますが、給与所得の黒字と事業所得の赤字はがっちゃんこできるので、事業の赤字が大きいと課税所得が減って支払うべき税金も下がるという仕組みです。
当然ですが、やりすぎると税務否認はもちろん追徴課税されるので本当に注意しましょう……
つぎは「控除」です。
控除はどこに書き込むかというと、確定申告書B(第1表)の「所得から差し引かれる金額」という欄ですね。
私の場合、次の3つを記入しています。
なお医療費控除については、妻の確定申告に含めることにしています。
ちなみに「控除」についてよくわからない場合は、こちらの記事をご覧ください!
関連記事:確定申告がハードなのは「控除」がわからないから。「そもそも控除ってなに?」
控除についての基本的概念をマスターしておくと税金への理解がぐっと上がります!
【ステップ1】〜【ステップ4】で下準備が完成しました。
次の計算式にあてはめると「課税所得」が計算できます。
所得税は課税所得をもとに決まりますので、いかに課税所得を低くするかがキーとなるんですよね。
課税所得から税金の計算までの申告書の書き方は以下になります。
まず、課税所得を30に記入し、それに税率を掛け合わせて31の税額が確定することになります。
あとは復興特別所得税額を加えた合計額を45に記入して、すでに書きこんだ源泉徴収税額との差額を49に記入するだけ。
もし、支払うべき税額が源泉徴収額より低ければ税金が還付されることになります。
最後に「還付される税金の受け取り場所」に銀行口座を記入すれば完成です!
ここまでは第1表について述べてきました。
あとは、確定申告書Bの裏面にある「第2表」を埋めていくことになります。
私の場合は第1表と第2表を交互に書いていきますが、めんどくさい場合は第1表の作成後に第2表をまとめて作成してもいいと思います。
私のサンプルは以下のとおりです。
ここでは「所得」「社会保険料」「iDeCo」の情報を記入します。
扶養家族がいる場合は、「配偶者親族に関する事項」の欄に家族の情報も記入します。
あと、住民税に関してですが「自分で納付」に必ずチェックをしましょう。
このチェックが非常に重要!
副業サラリーマンとしては最低限のルールとなります。
もし生命保険など民間の保険料を支払っている場合、15の生命保険料の項目にも記入していきましょう。
これらの力作を税務署に持っていき提出すればおわり!
還付される場合は、約1ヶ月ほどで指定の銀行口座に振り込まれますので確認しておきましょう。
また市民税の決定については6月ごろに決定通知がきますのでそれもチェックですね。
副業サラリーマンにとって節税は超大事。
なので、今のうちからゆっくりでいいので税金の知識を身につけておきましょう!
そして、冒頭にのべたように「予算」と「月次決算」からはじめてみましょう。
それによって来年の確定申告がラクになります!
私の場合、売上をあげることのほうが大事なのでがんばります!