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コミュニケーションに悩む新入社員にエール。「うつ病になりそうなら、仕事以外で自信をつけよう」

気づけば4月。
今年はまだ桜が開花していませんね。


街に出てみると、リクルートスーツに身をまとった新入社員が多く見られました。
希望と不安が入り混じった感情、とても懐かしい気持ちになります。


24年前か。


自分の新社会人生活を思い起こすと、苦々しい気分になります。
そして、もう一度23歳に戻れるならば、たった1つのことを心がけます。


それは「自分自身を責めない」ということです。
そうすれば、うつ病を発症したり、睡眠剤を服用することはなかったかもしれません。
(くわしくはKindleで出版していますので是非!)


睡眠薬と20年ー抗うつ薬からの脱出ストーリー

日本ではうつ病になったらハードすぎる

私は入社2年目に仕事のプレッシャーや強い劣等感により不眠症に陥り、「うつ病」という診断を受けました。その当時はまだうつという言葉が今ほど市民権を得ておらず、クリニックに行くこともはばかられた時代です。

著書にも書きましたが、抗うつ薬や睡眠薬、抗不安薬等のベンゾジアゼピン系の薬を一度服用してしまうと、そこから脱出する事はとても苦痛を伴うなります。


そのため、服薬をする前に予防策を講じないといけません。

どのような対策をするべきでしょうか?


若い時は中間管理職の苦痛がわからんかった。

若い人に1つだけ伝えたいことがあります。
それは「40代後半の会社員特有のつらさもある」ということです。


ちなみに私は管理職についた経験が1度もありません。
会社員としての適性が皆無……


私は若いとき、上司に対してどのような悩みがあるのかという推測もしたことがありませんでした。
しかし、同じ年齢になってみてはじめて気づいたのです。
家族を持つことの責任感、上からも下からも押しつぶされる圧力、やめるにやめられない経済的状況、異次元の孤独感。これらは若いときには全く想像ができなかったことです。

また、昨今は賃上げ競争が過激化しており、新入社員の初任給も大幅にアップしている会社が多いようですね。
しかし、40代後半になると「若さ」という最強の武器がなくなります。
既得権益・実績・能力がなければ、地面を這いつくばることになるかもしれません。

そのうえ、ハラスメント・多様性・コンプライアンスの観点から、上司は若手に対して強くものを言えなくなっています。

今、新社会人になった23歳の方は、昨今の人手不足、雇用環境においては圧倒的強者です。
その立場を生かすべき。
中年は若手に対して恐怖と羨望すら感じています。

転職がそれほど珍しくなくなった昨今、この立場は本当にうらやましいです。
やはり、若さは最強の武器なのです。


わたしのような内向的人間がうつになるプロセス

今振り返ると、私の場合はこのようなフローでうつになった気がします。

自信がない
  ↓
②コミュニケーションがとれない
  ↓
③一人で思い悩む
  ↓
④なにかが鬱積する

  ↓
⑤うつになる

私が新入社員には、仕事でわからないことがあるとき上司や同僚に気軽に聞けなかったことで悩んでいました。
「わからないことがあったら何でも聞くよ」と言ってくれる上司もいましたが、社会人たるもの自分なりに調べた上で質問することがデフォルトと思い込んでいました。

そのうえ、どの上司も常に忙しそうだったため、質問するタイミングが全くわからず、常に自分ひとりで抱え込んでいたのです。

あえて仕事以外にフォーカスしてみてはどう?

一見すると「コミュニケーションができない」ことがうつの原因と思われそうですよね。
私もそう思っていました。


こんな基本的な質問をすると馬鹿にされるのではないだろうか?
上司から評価されないのではないか?


こんなことを考えるとうかつに質問すらできなくなるのです。

しかし、私はある時期からこのような考えがなくなっていたことに気づきました。

なぜなら、自信がついたからです。

わたしは新卒のとき、多大なコンプレックスを抱いていました。
就職氷河期世代の同期からも「ケンタが同期のなかで一番学歴が高いのに、なぜそんなに自信がないの?」とよく言われたものです。
自信というのは他人から与えられるものではありませんしね。

それではどうやって自信がついたのか?

じつは仕事に対する自信ではなく、 仕事以外の知識に対する自信がついたのです。

ポストコロナのルーティンが身を助けた

私の生活はコロナのステイホーム時代から一変しました。
朝3時に目覚め、そこから3時間ほどかけて楽天マガジンで経済雑誌・週刊誌などすべて読み、ニューヨークタイムズに目を通し、ストレッチをし、BBCを視聴するというルーティーンを確立したのです。
もともと地頭は良くなかったのですが、 3年ほどインプットを継続していると一般的な社会人より多くの知識を得ることができます。 自分自身の適性が「学習」であることに気づいたのです。

すると、多少仕事の上でわからないところがあっても、それ以外のバックグラウンドで勝てる自信があるため、全く気にしなくなったのです。

仕事だけでなく、アンテナを広く張り、知識の複線化を図る。

その結果、宅建士や行政書士などの資格にチャレンジしたり、その知識や勉強法を生かしてKindle本を出版したりできました。

もちろん仕事はストレートに頑張るべきです。
ただ、わたしの場合、仕事一辺倒ではなく、自分の興味のあるテーマを掘り下げることによって自信をつけたのですね。


転んでも大丈夫。

自分の中でもんもんと考えてしまう時間が長かったからこそ、気分がふさぎ込んでしまう。
さらに、長い間SSRIの薬を飲み続けてしまったため、ますます記憶力や思考力に自信がなくなり、その結果自信を失っていく。

このような負のスパイラルに陥ってしまったようです。


新社会人の皆さんにはこのような愚かな過ちは辿ってほしくありません。
いちど苦境に陥ってしまうと、年齢が重なるにつれてリカバリーが難しくなります。

「若さこそ武器」は確かです。
でも、もし転んでしまっても大丈夫です。

私のように45歳からもう一度人生を再起することもできます。

ましてや23歳なんて人生が始まったばかりです。
人生は長いようで短い、短いようで長い。

若い時に成功してしまうことが必ずしも幸福につながるとはかぎりません。

人生はそんなに甘くないですしね。


じじいからの一言でした。

睡眠薬と20年ー抗うつ薬からの脱出ストーリー



この記事を書いたのは私です

ケンタ
ケンタ
1級ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士。
【経歴】1977年兵庫県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、多種の業界で管理部門をほぼ経験しました!(IT、経理、経営企画、財務、人事、マーケティング)
【得意分野】人生設計やプラン作成、分かりやすく説明したいです。
【趣味】カフェめぐり(日本全国のスタバ旅など)グルメ、ストイックな勉強。