ここ最近、睡眠について勉強しています。
ゴールデンウィーク明けから睡眠不足で悩んでいたので睡眠関係の書籍を何冊か読み漁りました。
一つ言えるのが、睡眠というジャンルは未だ解明されていない部分が多いのでミステリアスな領域なんですよね。
今回は良質な睡眠をとるために役立った5つの方法をご紹介します。
冒頭で述べたように睡眠にはいろいろな説があります。
なかでもよく信じられているのが「睡眠の周期は90分」という説。
ただ、周期には個人差があり、90分にとらわれる必要はないというのが最近の論調になっています。
そもそも睡眠には一定のリズムがあると言われていました。
レム睡眠とノンレム睡眠という2つのタイプの睡眠が交互におとずれるのです。
「レム睡眠」の「レム」とは「Rapid eye movement」の略で、目がよく動くような浅い睡眠状態。そして、「ノンレム睡眠」はその逆で、深い睡眠状態を指します。
これらの周期は90分単位というのが定説でした。
90分を1つのサイクルとして睡眠を管理するという方法は俗に「R90アプローチ」と呼ばれていました。
この定説の真偽はまだ明確ではありませんが、まだ研究の余地はありそうです。
「世界最高のスリープコーチが教える 究極の睡眠術」の著書であるニック・リトルへイズ氏はこう述べています。
私は睡眠を「1晩に何時間」ではなく「1週間で何サイクル」という単位でとらえている。すると7日のうち1日くらい安眠できないこともそれほど悪くないように思えてくる。
「世界最高のスリープコーチが教える 究極の睡眠術」
(中略)
すべては今夜だけにかかっているのではない。1晩に5サイクルが必要な人は「1週間に計35サイクル」が理想だと考えればいいのだ。
周期については個人差がある可能性がありますが、私はスリープログ(睡眠記録)をとっておくことは有効だと思っています。
実際、私はここ3週間にわたり睡眠時間を記録しました。
その結果判明したことは、私は6時間(4サイクル)の睡眠がとれれば翌日のコンディションは良好ということです。 週に換算すると週30サイクルの睡眠がとれれば体調はキープできている感じですね。
個人差はあったとしても自分自身の最適な睡眠量を把握しておくことは有効です。
皆さんも自分自身がどれくらいの睡眠量が必要か一度睡眠時間を計測してみてはいかがでしょうか。
「スタンフォード式 最高の睡眠」の著者である西野精治氏はこのように述べます。
眠りの世界ではスケジューリングがものをいう。
「スタンフォード式 最高の睡眠」
睡眠の質を確保したいなら、まずは起床時間を固定しよう。
たとえ睡眠時間が足りなくても、無理やりであっても、まず起きる時間を決めることで就寝時間をセットする。
人は14〜16時間ほど覚醒が続けば睡眠圧が高まり、自然と眠くなってくることを考慮して組み立てよう。
睡眠時間を確保するために就寝時間を一定にしようとする人が多いのですが、夜の時間をコントロールするのはなかなか難しいですよね。
そこで起床時間を固定するのです。
仕事が遅くなったり、うまく眠れなかったりしてコントロールしにくい就寝時間よりも起床時間をコントロールしようとするほうが規則正しい生活をおくれます。
また、就寝時間は起床時間から逆算して決めるのが良案です。
私はだいたい5時50分に起床しますので、6時間の睡眠時間が必要である前提でいくと23時50分には床につかないといけないことになります。
起床時間を固定すると早起きが定着しますので、仕事や勉強のパフォーマンスも上がりやすいですよ。
良い睡眠のためにはシャワーよりも湯船につかるのがベターです。
というのも睡眠において体温を調節するのがとても有効な手段だからです。
睡眠の90分前にお風呂にはいって深部体温をあげる。
そして、90分かけて一気に深部体温を下げていくのです。先述の「スタンフォード式 最高の睡眠」でもこの点を強調しています。
入浴に関する私たちのデータでは40℃のお風呂に15分入ったあとで測定すると、深部体温もおよそ0.5℃上がっていた。
「スタンフォード式 最高の睡眠」
この「深部体温が一時的に上がる」というのが非常に重要で、深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質がある。 なので、入浴で深部体温を意図的に上げれば入眠時に必要な「深部体温の下降」がより大きくなり、熟眠につながる。
0.5℃上がった深部体温が元に戻るまでの所用時間は90分。
入浴時よりさらに下がっていくのはそれからだ。
要するに、就寝時間の90分前には入浴をすませたほうがいいということですね。
私は11時50分を目標就寝時間として掲げていますので、10時すぎにはお風呂に入ったほうがいいようです。
皆さんもちょっと逆算してお風呂の時間を決めてみましょう。
日光を浴びることも重要です。
なぜなら、「メラトニン」という脳内ホルモンが分泌されるからです。
メラトニンは睡眠にとって良質ホルモン。
メラトニンが分泌されると、副交感神経が優位となり、脳が自然と眠りにつくための準備が整います。
鈴木祐の「最高の体調」にはこのような提案がありました。
睡眠負債を返したければ、まずは日中に太陽の光を浴びる時間をできるだけ増やしたうえで、夜には室内の照明を限界まで暗くしてみてください。
「最高の体調」
これに加えて、定期的にキャンプでメラトニンのメンテナンスを行えば、少しずつ負債は減っていくでしょう。
なかなか定期的にキャンプすることはハードルが高いですが、とにかく太陽の光を浴びることは重要です。
意識して光を浴びることによってメラトニンの分泌を促すので、私も昼休みはなるべく外に出るように心がけています。
先述のニック・リトルへイズ氏によるとこのような記載がありました。
複数の研究から、カフェインがスポーツ選手に最も有益なのは体重1キロあたり3〜6ミリグラムという「ほどほどの量」であることがわかっている。 イギリスの食品基準庁は平均的な人に一日上限400ミリグラムのカフェイン摂取を推奨している。ちなみにスターバックスのグランデサイズのコーヒーに含まれるカフェイン量は330ミリグラム。
「世界最高のスリープコーチが教える 究極の睡眠術」
つまり、スタバでグランデのコーヒーを飲んでしまうとそれだけで推奨されている上限値に達しそうなんですよね。
私はミスドの「コーヒーのおかわり自由」のサービスを利用してしまうのですが、そんな日は寝つきが悪くなるんですよ。
だから、私はなるべくカフェインコントロールしています。
特に午後にカフェインを取り過ぎると脳が覚醒してしまいます。
すると夜の眠りの妨げになってしまうので、原則として午後3時以降はコーヒーを控えるようにしています。
私が実際に睡眠の質を向上させるために試した方法をご紹介しました。
繰り返しになりますが、睡眠という分野はまだまだ開拓の余地があるジャンルです。
最近は睡眠外来もありますし、不眠への対処方法も認知してきたように思います。
私が最初に不眠症になったときは半年間以上も症状が続きましたが、今思えばもっと早めに対処しておけば人生の展開は変わったかな、とも思います。
睡眠を制するものは人生を制する。