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全国民に読んでほしい!行政書士マンガ「カバチタレ」の「マイベスト3冊」を選ぶ。

行政書士マンガとして「カバチタレ」を全推ししています。

カバチタレ!(1) (モーニングコミックス)


行政書士に限らず日本国民のみなさまに読んでほしいシーンを3つとりあげました。


【1】家族関係を考え直すことができる「6巻」

私がカバチタレの洗礼を受けたのは6巻でした。
飲食店を営む夫婦のストーリー。

妻が夫からDVを受けていて、その余波を子供が被ってしまいます。

もうDVの描写がすごくえぐくて、暴力というか殺人未遂ものです。
普通に刑事事件モノなのですが、とにかく子どもがかわいそうなのです。

たとえば、タイトルから内容がわかってしまいますが、「(その75) ぼくは今捨てられたんだ」
もう途中で読むのが辛くて読むのを中断したほどです。
ただ、ラストシーンは考えさせられる結末だったので、ぜひ「6巻」は読んでほしい。



以前レビューした「ウシジマくん」にも家族について考えさせられるストーリーがありましたね。

【関連記事】不況に突入する前に読んでおきたいのが「闇金ウシジマくん」の7巻です。



【2】社会の仕組みを知ることができる「4巻」

民法を勉強していると「連帯保証人」と「保証人」 のちがいに愕然としたことを覚えています。
法的に言うと連帯保証人は「催告の抗弁権」や「検索の抗弁権」が使えないので、厳しい責任を負うことになるのです。これをさらっとカバチタレの「4巻」で紹介されています。

仁芳:「700万を保証人3人で責任を負うんじゃろうがワシの保障額は230万じゃないか」

破滅商工ローン:「あののーお前がハンコついた書類を見てみー、連帯保証人と書いてあろうが。連帯保証したら保証人が何人おろうが借金の全額払わんといけんのんじゃ。保証人の誰から取るかはわしらの自由なんじゃボケ!すぐに全額工面せんかい。」

連帯保証人は単なる保証人とはちがい、「先に債務者本人に取り立ててください」とは言えなくなってしまうのです。(これを「催告の抗弁権」といいます)

つまり、債務者とほぼ同じ責任を負うことになります。

金融業者は民法をよく知っている……


「13巻」では連帯債務と連帯保証の違いが説明されています。


このように民法の予習にとても役立ちますので、私は4回くらいカバチタレを読み返しています。

【参考記事】【独学で行政書士】「カバチタレ」17巻は「行政不服審査法」の入門書だ!



【3】大人の解決方法を知ることができる「17巻」

わたしが1番お気に入りの登場人物が「大野所長」です。

所長の対応力がすばらしい。


「13巻」が1番素晴らしいのですが、「19巻」の最後の一言にもしびれます。
法律家がクリエイティブな仕事であることがわかる!

大野先生はときおり居酒屋に部下を連れて話をするのですが、そこでも結構深いことをおっしゃいます。さすが経験と年齢がなせるわざ。

例えば「17巻」の大野所長が居酒屋で語るこの言葉。

「わしゃ、大人になったら従業員を連れて寿司屋に入れるような身分になったろう、
その従業員がどこに行っても寿司の食べ方を教えてやろう、
そう思ったもんだ」

「あんな話をしてどういうつもりだろうなんだろう」と思った金田さんもわたしもまだまだ青い。

ときどき読み返したくなる「カバチタレ」

「カバチタレ」では考えさせる社会的テーマが多いです。
ちなみに家族関係を考えさせてくれるのは「20巻」。
離婚した親にとっての子、子にとっての親の関係を描いていますが、子どもの権利を考えさせられます。
また、監護権と親権のちがいや親権者の決定について詳しく解説してくれる「11巻」も子どもを持つ親にとって重要な一冊。

「カバチタレ」は宅建士や行政書士の学習にも役立ちますが、読み物としても面白いのでさくっと全巻読んでみてください!


カバチタレ!(1) (モーニングコミックス)


この記事を書いたのは私です

ケンタ
ケンタ
1級ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士。
【経歴】1977年兵庫県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、多種の業界で管理部門をほぼ経験しました!(IT、経理、経営企画、財務、人事、マーケティング)
【得意分野】人生設計やプラン作成、分かりやすく説明したいです。
【趣味】カフェめぐり(日本全国のスタバ旅など)グルメ、ストイックな勉強。