行政書士試験に合格するまでに2年かかりました。
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独学合格するにはテキストの選び方が重要です。
そこで!私が使ってみた教材11冊について忖度なしでご紹介します。
今回は、お役立ち度を「S」「A」「B」「C」「D」の5段階で評価した結果、次のようになりました。
2022年8月に通信講座(フォーサイト)のテキストと問題集をメルカリで購入しました。
結局その年は受験しませんでしたが、翌年の試験に備え2022年の12月から勉強を再スタートしました。
その際、フォーサイトのテキストで「民法」「行政法」「憲法」「商法」「基礎法学」「一般知識」の全分野を一読し概略を把握したのです。
これを「概略さらい」略して「さらい」と呼んでいました。
学習初期はとにかく「行政書士試験はどのような問題が出るか」の概略に努めました。
そのため、ゴールデンウィーク明けまでは「問題集を1回転させながらテキストに戻って読み直す」という基本の日々を送っていました。
さて、フォーサイト教材の役割はそれ以上でも以下でもありません。
解説もざっくりで、法律初学者からみるとほぼ理解ができない感じでした。
問題集には解説もありますがこれも省略しすぎ感あり。
この教材は「さらい」という役割を果たしてくれましたが、その役割を終えると売却。
「さらい」を終えると、自分の課題が見えてきました。民法です。
民法に苦手意識を感じていたのです。
そこで、参考書としての読み物で基礎をつかもうと思いました。
2023年5月21日〜6月9日まで「行政書士 しっかりわかる講座生中継(民法)(TAC出版)」を熟読。
TACの有名講師小池先生の解説をテキスト化したようなもので、民法の作図方法や条文の解釈の仕方など参考になりましたね。
本書は610ページほどのボリュームがありますので、時間がある夏前あたりに読みたいところ。
民法の体系的しくみを把握するのに役立ちます。
ただ、時間に余裕のあるかただけでいいと思います。
記述式と多肢選択式の解き方をマスターすべく購入したのが「行政書士試験記述式・多肢選択式の解き方がわかる本」です。
記述式対策がメイン。
わたしはこの本で記述問題の解き方の基礎を学びました。
LEC横溝先生の著作で、丁寧でわかりやすいので、勉強の初期段階で読んでおくといいと思います。
多肢選択はボリュームとしては少ないですが、 記述式対策の基本を押さえると言う意味では役立ちます。
わたしが、Kindle本(記述式問題集)の参考にしたのは、
この本と「行政書士の40字記述式問題集」です!
私の著作では、5ステップと同時に作図を重視していますので是非ご一読を!
行政法:行政書士記述問題集(行政法編): 20問特訓プログラム
民法:行政書士記述問題集(民法編): 26問特訓プログラム
つぎに伊藤塾の「うかる!行政書士総合テキスト」という参考書を購入。
行政書士にすべての科目を網羅した総合的な教材なので、フォーサイトの代わりに「さらい」目的でも利用可能。
ただ、形式がやはり「参考書チック」なため、漫然と読むだけではあまりインプットしにくいですね。
先述した「行政書士 しっかりわかる講座生中継(民法)」のように集中的に読めるほうが頭に入りやすいかも。
ただ、この書籍の付録「ハンディ行政書士試験六法」はめちゃくちゃ使えます。
この六法で「A評価」になったようなものです。
つぎは「うかる!行政書士総合問題集」です。
私は受験1年目夏ごろにこれを1回転させて、9月からの直前期に備えました。
以下の目的で、有効活用できると思います。
・内容をインプットできているかを確認する
・問題を解きながら知識を定着させる
この問題集は、 「うかる!行政書士総合テキスト」と合わせて利用するのがベスト。
「自信がない問題が出てきたら総合テキストに立ち戻って確認する」というオーソドックスな勉強法に適しています。
この「解法スキル完全マスター」は「うかる行政書士シリーズ」のブリッジ教材です。
ところで、伊藤塾の教材については取り組む順番が重要です。
「うかる!総合テキスト」と「うかる!総合問題集」を一回転してから読んだ方がいいですね。
基礎的な理解を前提としているため、最初に「解法スキル」を読むと理解に時間がかかります。
私はこれを学習初期に読んだのですが、
内容が高度すぎて一読では理解できませんでした!
内容としては行政法と民法をカバーしていますが、民法の内容がすこし高度なため、テキストを手元に置きながら読み進める感じで。
あと細かいですが、第二版の発行年が2020年であるため、改訂版が欲しいところです。
2024年4月5日に「行政書士の40字記述式問題集」を購入。
2年目の春から記述式問題の対策に本腰を入れました。
私が1年目に不合格になった主原因は「記述式対策の準備不足」。
そこで、記述式問題集を購入して体系的に対策をしようと心がけたのです。
この本では「民法70問、行政法30問の合計100問」を通して徹底的に記述式問題のトレーニングができます。
記述対策だけでなく、択一問題にも対応できるため、この本は1回転しておくといいでしょう。
過去問は必須です。そこで「みんなが欲しかった! 行政書士の5年過去問題集」はマストバイ。
ただ、一点注意点があります。
それは「解答を暗記してしまうこと」です。
わたしは本試験のレベル感を確認すべく受験1年目の夏に購入し、5年分を4回転しました。
たしかに過去問演習は、試験問題の形式に慣れ、傾向をつかむことにおいて重要です。
しかし、4回転ほど演習を続けると過去問の問題と解答のリンク付けができてしまい、演習効果がほぼありません。
最終的には過去問の答えを暗記してしまい、問題文だけで正解肢がすぐにわかるようになってしまいました。こうなるとあんまり意味がない……
この段階で求められるのが、次から紹介する「予想問題集」です。
私は直前期に重視していたのが、予想問題集(模試)です。
なぜなら、各予備校が出題予想を検討し尽くし、その結果として厳選された問題を掲載してくれるためです。
予想問題集はいわば「本試験の出題予想をアウトソースした存在」とイメージしています。
「伊藤塾の直前模試」は、難易度のランクと正答率も掲載されているため、自分の弱点や改善ポイントを見つけるのにも役立ちます。解説はそれほど詳しくはないですが、後述する「合格革命」よりも充実はしていると思います。
また巻末特集では出題傾向や直前期の学習ポイントなどを紹介しているため、時間があれば読んでみるとよいでしょう。
ただ、伊藤塾の問題は少しマニアックな問題が多く、本試験のレベル感からするとかなり取りにくい問題が多い感じです。 こちらも2023年度が最新であるため、毎年発行してほしいです!
合格革命シリーズの模試バージョンが「合格革命 行政書士法改正と直前予想問題模試」です。
この問題予想模試は3回分の模試が掲載されており、価格(1600円) を考えるとコストパフォーマンスがいい。
しかも、毎年発行されているため、安定感があります。
ただ、難点は解説が非常に短く、かなり雑だという点です。
正直に言うと、解説には期待しないほうがいいです。
出題傾向をつかんだり直前期で本番のシミュレーションとしての役割で使うのがよいでしょう。
最後に、超必須アイテム「みんなが欲しかった! 行政書士の判例集」です。
判例に関してはこれ1冊で充分です。
1年目の不合格最大の反省点が「判例集の購入が遅すぎたこと」です。
判例集を購入したのがなんと本試験の直前1ヵ月前……。
それでよく本試験で通用したな!
体系的に法律を勉強をしたことがないため、判例の重要性が全くわからなかったのです。
過去問や模試を通じて、なんとなく条文を覚えて、重要な判例に触れていれば本試験で対応できるかと思ったのですが、さすがに甘すぎた。
判例集はとにかく学習スタート段階から購入するべき。
ちなみに、わたしは問題を解きながら、出題された判例についてはチェックを入れるようにします。
出題された案件には星マーク(★)をつけて、星マークが多いほど重要な判例として、判旨の読み直しをしていました。
手元にある判例集をパラパラめくってみると、たとえば憲法の「川崎民商事件」は、星マークが6つほどありました。このような感じです。
ちなみに、 星マークの横に日付も記入していますが、期間内でどれだけ記憶しているかをチェックするためです!
独学でも行政書士試験には合格できます。
ただ、もしお金に余裕があるのであれば、専門学校に通うのが1番近道だと思います。
わたしのように勉強のプロセスも楽しみたいかたは、独学でも十分でしょう!
以上です!
今回は、独断と偏見で評価していることをご容赦下さいませ!
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