いいかげん正社員になりたい!
私は1977年生まれのロストジェネレーション世代。
就職氷河期をくぐりぬけたはいいものの、非正規社員時代が長く暗黒時代を送った経験があります。
日本って一度「非正規社員」に陥ってしまうとなかなか這い上がるのが難しい社会なんですよね。
今回は底辺から這い上がるための施策を考えてみましょう。
「なぜ正社員になりたいのか?」
その理由はいたってシンプル。
生涯収入が正社員と非正規とでは全然違うからです。
「ルポ 中年フリーター」という本の中にこの賃金格差を指摘しています。
厚生労働省の調査から、フルタイムで働く一般労働者の正社員と非正規の賃金を見ると、40〜44歳の非正規の時給は1,294円で、正社員の63%に留まる。
「ルポ 中年フリーター」
45〜49歳の時給は1,270円で正社員の56%、50〜54歳は時給1,259円で正社員の52%と、年齢が上がるごとの差がついていく。
給料だけでも半分くらい差があるんですよね……。
ここでは時給だけを取り上げていますが、正社員には給与以外にも退職金や福利厚生などのメリットもあります。
なんだかんだ言っても正社員は非正規社員よりも断然に恵まれています。
私も非正規社員で働いていましたが、退職金も賞与もないので、将来に対する保障がうすいんですよね。
将来が不安すぎるのです。
世代の問題もあるんですよね。
私のような就職氷河期世代は正社員として働くことが困難な時代を生き抜いてきました。
せっかく正社員として就労していても何かしらの原因で一度非正規に落ちてしまうと取り返しがつかないことになってしまいます。
先述の「ルポ 中年フリーター」でもこのような記述があります。
就職氷河期世代には、ブラック企業に就職して心身を病んでしまい、退職するケースが珍しくない。
「ルポ 中年フリーター」
そして、その後は非正規や無職となってキャリアが断絶され、そのまま中年フリーターになってしまう例が多い。
一度でもブラック企業に勤務してみるとわかりますが、人生の疲弊度が半端ないんですよね。
そして非正規に落ちると這い上がるのが困難な負のループに……
ここでちょっと私の事例をあげます。
私の悪いクセなのですが、会社に対して「能力を認めてください」というアピールが強かったのです。
そして、周囲とうまく協調できなくて孤立するという悪循環に陥ってしまうというケースがありました。
こうなるとリカバリーが厳しいです。
大前提として、会社の仕事に対して過大に期待してはいけないんですよね。
ご承知のとおり、仕事というのは基本的に代替がききます。
だから、会社に対してムダに能力をアピールしてもほとんど意味がないのです。
また、会社の仕事には当然ながら「個性」などは求められていません。
なので、まずは会社では「コモディティ」に徹しましょう。
「コモディティ」とは、一般化したため差別化が難しい商品のこと。
つまり、誰でもできる仕事のような意味です。
まずは個性を捨てて、仕事を淡々とこなしましょう。
そうやって割り切って生活費を稼ぎながら脱コモディティを目指すのです。
私の場合、空いている時間に宅建士の勉強をしたり、ブログの構想を練ったりしていました。
短期的に成果を上げるのは難しいでしょうが、長期的な成功を狙っていたのです。
とくにブログでアウトプットするのはいいですね。 個性を発露できる場となりえます。
会社内で個性を発揮できない分、マーケットが自分を認めてくれると自信につながります。
ストレス解消にもなるし、うまくいけば小遣い稼ぎにもなるので一石三鳥。
非正規社員が長かった人が正社員になるための一つのルートとしては、非正規で入社して正社員登用を狙うという手段が一番現実的かもしれません。
いきなり正社員を狙うのはハードル高いです。
ただ、いまや非正規も正社員も関係なく実力なきものは淘汰される時代です。
自分が本当に正社員として働きたい理由を明確にすることが重要だと思います。